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知事記者会見 令和8年7月13日(月曜日)

印刷用ページを表示する 掲載日:2026年7月22日更新

【質問事項】

1 防災庁設置法案の可決と復興庁の在り方について

【記者】
 本日、参議院本会議で防災庁設置法案が可決・成立する見通しとなっております。
 防災庁の設置によって、以前から復興庁の存続を懸念する声が出ているかと思います。
 これに対する知事の受け止めをお願いいたします。

【知事】
 本日、防災庁設置法案が可決・成立する見込みであります。
 まず、防災庁については、地方拠点も含め、今後発生が懸念される大規模な自然災害に対し、平時の備えから、災害時の対応、復旧・復興までの一貫した司令塔機能を担う組織として実効性のある体制が構築されることを期待しています。
 そして、復興庁と防災庁との関係についてであります。
 復興庁と防災庁の在り方について、高市総理は、このように述べておられます。
 「二つの組織は任務が明確に分かれており、復興庁が果たしている役割や機能が引き続き必要であることに変わりはない」
 また、「福島の復興に関しては、中長期的な対応が必要であり、引き続き、国が前面に立って取り組むという政府の方針に変わりはない」
 このように発言されています。
 震災と原発事故から15年余りが経過した今もなお、原子力災害に伴う困難な課題が山積しており、福島の復興はこれからも長く厳しい戦いが続きます。
 県としては、引き続き、あらゆる機会を通じて、第3期復興・創生期間以降においても、復興の実現に向けた司令塔機能や総合調整機能が十分に発揮されるよう、国が前面に立って、福島の復興に最後まで責任を持って取り組むことを求めてまいります。

2 全国知事会について

【記者】
 今週7月15日から鳥取県で全国知事会議が開かれます。
 知事会に関連しまして、4月に、全国知事会東日本大震災復興協力本部長の大野埼玉県知事が、除染土の県外最終処分と再生利用について、「『福島だけが負担を担うものではない』というメッセージを出していきたい」との考えを示されました。この御発言への知事の受け止めを伺います。
 また、県外最終処分と再生利用の進展に向けては、全国知事会議でどのような議論を期待されたいか、課題の共有や解決の機運醸成も含め、会議をどのような場にしてほしいか、知事のお考えを伺います。

【知事】
 まず、後段の御質問に対してであります。
 今週、全国知事会議が鳥取県で開催されます。全国の知事の皆さんと直接お会いし、意見交換ができる貴重な機会であります。会議では震災と原発事故以降、各都道府県知事から頂いている様々な御支援に対し、感謝の思いをお伝えするとともに、本県の現状や課題について説明したいと考えています。
 また、有識者を交えて実施されるセッションにおいては、「強い経済実現のための地域人材戦略」をテーマとしたセッションに参加する予定であります。現在、策定作業を進めている本県版の地域産業成長プランの概要について説明するとともに、必要となる人材確保や育成の在り方等について、各県の知事さんと意見を交わしたいと考えています。参加される知事の皆さんと、それぞれが行っておられる取組や課題等を共有しながら、全国知事会議の場において議論を深めていきたいと考えております。
 また、埼玉県知事である大野本部長が、先般、福島県を視察され、私とも意見交換をしていただきました。東日本大震災、原子力災害以降の取組や、様々な課題解決に向けて本県が努力していることに対し、真剣に耳を傾け、実感していただいていると感謝しております。
 先ほどお話があったような点は、ぶら下がり取材の中で御発言があったと聞いておりますので、本番の全国知事会議において、どういったお話があるかを注視しているところでございます。

3 F-REIの情報発信の強化について

【記者】
 今月2日に東京で開催された政府の復興推進委員会で、委員の方から、「F-REIについて知名度が上がっていない」と、情報発信の強化を求める意見が出ましたが、知事としてはどのように受け止められたかお伺いします。
 F-REIは国が設置した法人ではありますが、県として独自に情報発信の強化などをされるお考えはありますでしょうか。

【知事】
 先般の復興推進委員会、私自身も東京で参加しておりました。その際、F-REI、福島国際研究教育機構の情報発信について、もう一段、ギアを上げるべきではないかというお話がありました。
 F-REIがスタートしてからここ数年間、山崎理事長を始め、関係の皆さんが努力を重ねながら、五つの研究分野を定めて、それぞれに専門の方々がしっかりチームをつくり、研究開発をスタートしていただいているところであります。
 一方、御承知のとおり、ハード、インフラの整備はこれからであります。これから浪江駅前に建物をつくり、そこで本格的な研究・教育など様々な取組をしっかりと進めていただけることを期待しています。
 F-REIがどのような組織であるかについて、県民の皆さん、そして全国の方々に、十分に知れ渡っているかといえば、まだまだこれからというところがあろうかと思います。
 政府においても、F-REIのPRに力を入れていただいておりますが、ハードの整備や、それぞれの研究分野においても、一定の成果が出始めているところでもありますので、そういったことも広報しながら、F-REIの知名度を上げていく努力をしていただければと思います。
 福島県といたしましても、F-REIは福島イノベーション・コースト構想を実現していくために極めて重要な拠点であり、引き続き、一緒に取り組んでいくことが大切だと考えています。
 私自身、F-REIに関係する会議に定期的に出席し、発言しているところでありますが、福島県としても、F-REIが、特に県内においてより知名度を上げるよう取り組みたいと思います。また、世界に冠たる研究に取り組んでいただきたいと思いますが、避難地域を始め、地域に根差したF-REIであることも極めて重要です。イノベ構想との連携も含めて、我々自身、是非、そうした点を一緒に取り組みたいと思います。
 また、浜通り、中通り、会津地方、それぞれの企業や事業所、大学、研究機関との連携も重要だと思います。F-REIと県内の企業、関係機関等との連携ネットワークの構築にも力を入れていきたいと考えています。

4 交通事故防止県民総ぐるみ運動について

【記者】
 本日、交通事故防止運動出動式が行われるかと思いますが、この週末も中学生の男の子が亡くなる事故があったかと思います。そういったことも含めて、この運動についてどのように重要視をされているのか伺います。

【知事】
 はじめに、先般、痛ましい事故によって命を落とされた方に対し、心から哀悼の意を表したいと思います。
 福島県における交通安全運動は、関係の機関、団体、自治体、また福島県、県警察本部が、力を合わせて、春、夏、秋、冬に、展開しているところであります。
 全体のトレンドとしては一定程度死者数が減り、交通事故の発生数も減るといった方向性がみられておりますが、最近では、そうした数が横ばいであったり、時に上がったりするという傾向が見られます。また、先ほどお話のあったような事故によって、貴い命が失われることもあり、昨年には、酒酔い運転によって死亡者が出る痛ましい事故が発生するなど、こうした状況が継続しているという事実もあります。
 これからの夏の期間は、お子さんたちが夏休みに入り、福島県に旅行に来られる方々も数多くおられるなど、非常に人流・交流が活発になる期間でもありますので、できるだけ交通事故を発生させない、特に死者を出さないために、各交通機関、関係団体の皆さんと一緒に力を合わせて、交通安全運動に力を入れていきたいと考えています。

5 請戸・富岡の海水浴場再開や浜通りの夏のレジャーについて

【記者】
 請戸と富岡の海水浴場が今年再開します。
 また、ほかの海水浴場も海開きのシーズンになってくるかと思います。
 再開する二つの海水浴場への期待をお伺いするとともに、全体的に浜通りの夏のレジャーを、福島の観光復興の中に、どのように位置付けているか併せてお伺いします。

【知事】
 先月末で大型観光キャンペーン「ふくしまデスティネーションキャンペーン」が一つの節目を迎えましたが、この後も、一年を通じて多くの観光客の皆さんに福島を訪れていただきたいと思います。また、福島県は浜・中・会津と広い県ですので、県民の皆さんにも、是非、周遊していただきたいと思います。
 その中でも、今回、象徴的な明るい話題となっているのは、請戸と富岡の海水浴場の再開です。請戸は震災、原発事故以降初となります。富岡は、漁港の改修工事の関係がありましたので、25年振りの再開となります。
 地元の皆さんにとって大事な海水浴場が、ようやく本格的にオープンして、多くの方々が笑顔で海水浴を楽しむことができることが、正に復興の一つのシンボルになると受け止めております。
 先週、富岡町を訪問した際、町長さん、また町の皆さんが「富岡の海がにぎやかになるな、楽しみだ」と期待されている姿が印象的でした。
 浜通りにおいて大事なことは、太平洋というすばらしい海があり、ブルーツーリズムが一つのふくしまアート、宝物になります。首都圏や東北エリアなど、多くの方々に、海水浴、釣りなど様々な形でブルーツーリズム、海の観光を楽しんでいただけるようにPRしていきたいと思います。
 山形県等にお住まいの方々は、元々、日本海の方に海水浴に行かれることが多かったわけですが、震災後、相馬福島道路が無料通行区間として開通してからは、太平洋側に来ていただくお客様も数多くおられます。そういった方々にも太平洋を楽しんでいただき、浜通りの観光が活発になることが、福島の復興にとって一つの大きな前進になります。
 DCが終わっても、観光はまだまだこれからという思いで、観光関係の皆さんと力を合わせて、「福島の夏楽しいよ」「海水浴も最高だ」ということを発信していきたいと思います。

6 企業上場のための県の取組について

【記者】
 広野町で廃炉作業をしている株式会社ビーエイブルが、7月29日に東証スタンダード市場へ上場されます。県としても、企業の上場へ向けたサポートはこれまで取り組んでおられますが、この会社に対してもアプローチ、サポートはされていたのでしょうか。
 また、一つの会社が直接金融機能を活用して活動されていくことを県としてどのように見ているか教えてください。

【知事】
 広野町のビーエイブルが、東証スタンダードに上場されることには、二つの意味で重要な意義があると思います。
 御承知のとおり、福島県内には、上場しておられる企業、事業所が福島県全体の経済規模から見るとまだまだ少ないという現実があります。
 県内企業には、上場するだけの力を十分備えておられるところも数多くありますが、上場にはメリットもある一方、デメリットもあって、結果としてなかなか増えていかないという現実があります。
 福島県においては、従来から、財政的な支援、制度的な支援、また伴走支援等も含めて、積極的に上場について後押しをしているところであり、一定程度増えているという現実もあります。
 上場する企業が増えて、マーケットにおいて経済的・社会的な評価を受けることは、福島県全体にとっても、企業全体のクオリティを上げ、今後の持続可能性を高めるという点で意義があると考えています。
 もう一つ、重要な側面があります。福島県浜通りは震災、特に原発事故によって劇的に経済的なダメージを受けています。
 製造品出荷額等を見ても、福島県全体では震災前を上回る状況になっていますが、双葉郡においては、4分の1程度に下がったままという状況が続いています。本当の意味で経済の復興を目指すためには、その地域における企業自身が、自ら廃炉産業等に関わりを持ち、重要な一翼を担っていただくことに意味があると思います。
 廃炉作業は非常に困難な作業を伴います。正に上場されているようなトップ企業であっても、簡単ではないのが福島県の廃炉であり、県内の中小企業、事業所が廃炉作業に関わることは容易ではありません。
 そのような中、東京電力や政府と力を合わせて、福島県内、特に浜通り地域の企業が廃炉作業に参画できるよう、マッチングの場をつくり、廃炉作業のどういった場面で県内企業が活躍できるのかをPRするなど、積極的に取組を進める中で、実際に廃炉に関わっていただく企業が徐々に増えていることも事実であります。
 その中でも、ビーエイブルはトップランナーであります。放射線量が相当に高い中でも、これまでになかった技術で作業をやり遂げる。そのプロセスの中では、上手くいかなくて、もう一度やり直すという、七転び八起きの過程もありました。
 そういったことも経験しながら、株式市場へと上場していく姿勢は、正に、困難や逆境を乗り越え、自分たちの成長をつかみ取るためにチャレンジを続けるということであり、県内の企業、事業所に向けても、一つの模範になると考えています。福島県全体としても、双葉郡、浜通りエリアの地元企業が、廃炉産業に関わって頑張っているという面でも、意義があることだと考えています。


(終了)
【質問事項】

1 防災庁設置法案の可決と復興庁の在り方について
 →危機管理部災害対策課 電話024-521-7194
 →企画調整部企画調整課 電話024-521-7129
2 全国知事会について
 →企画調整部企画調整課      電話024-521-7129
  企画調整部復興・総合計画課   電話024-521-7809
  生活環境部中間貯蔵・除染対策課 電話024-521-8315
3 F―REIの情報発信の強化について
 →企画調整部福島イノベーション・コースト構想推進課 電話024-521-7928
4 交通事故防止県民総ぐるみ運動について
 →生活環境部生活交通課 電話024-521-1158
5 請戸・富岡の海水浴場再開や浜通りの夏のレジャーについて
 →観光交流局観光交流課 電話024-521-7286
6 企業上場のための県の取組みについて
 →商工労働部経営金融課 電話024-521-7288